AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 20. 繁栄の測り方(尺度探し)

GDP=経済成長率で人類の繁栄と幸福を測れるのかという素朴な疑問が起きている。

経済学が現実に追い付いていないという見方もある。

ここ十数年のIT革命の本質は、情報伝達コストの劇的な低下だ。

今後、IoTであらゆるモノがネットにつながると、価格下落もとてつもなく激しくなる。

実際、現在も物価はもっと安く、人々の生活は統計が示すよりもっと豊かだという指摘がある

経済同友会の小林会長は人々のウエルビーイング(幸福)の研究をもっとやって欲しいと指摘。

つまり、経済成長と逆の圧力がかかる社会でのこれからの指標を示して欲しいということだろう。

 

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tom's eye 19. 目指すは人の解明(心のマーケティングへ)

デジタル前とデジタル後の世界、こうした2分論では人間の進歩を語るのは不適切かもしれない。

consistency=切れ目のない向上を目指しているのが人間だから、デジタル化でマーケティングはどこに向かうのかというdirection=方向性が大事だ。

ではどこに向かっているのかと言うと、究極「人の解明」ではないか。

人間の生理と精神、理性と感性、理屈と行動など 色々な二元論があるけれど、

これまでは主に前者の解明だったけど、これからは後者も解明されていく。

人間の喜怒哀楽の解明人の幸せの解明。 それが、これからのマーケティングの向かう方向だと思う。

 

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tom's eye 18. バーチャルがリアルを上回る(脳の肥大化の時代)

現代の人間の生活は、ここ数年でバーチャル時間の比率がリアル時間を逆転した。

何をもって、バーチャル時間かというと、VR、動画、静止画、音声、文字のいずれかに接触している時間がバーチャル時間である。

博報堂メディア環境研究所の調査によると、日本人(東京だが)のメディア総接触時間は、約400分で過去最高となった。

そして、それに最も貢献したのがスマホである。

一日8時間睡眠として、人間起きている時間を、960分とすると、このうち42%は何らかのメディアに接触していることになる。

いや、僕の感覚だともう既にリアルとの時間が逆転している。

これがこの半世紀で人類が最もインパクトを受けた出来事ではないか。

こうなると、自分が生きている世界の見え方、それに対応する精神安定のさせ方など諸々変わってくるはず。

一番の変化は、バーチャルが脳に刺激を与え続けていること。

その刺激の種類が、リアルのダイレクトな刺激ではなく、脳に1テンポおいて考えさせるという刺激になっていることに留意。

まさに、脳の肥大化の時代である。

 

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​tom's eye 17. 新しいマーケティング(マーケティング、出会い、プラットフォーム)

トリドールが食材ネット通販サイトを立ち上げる。

トマトなど10品目からスタート。通常より価格が2倍以上高い食材中心。

例えば、10〜12種類の野菜セットを3〜5千円で提供。また、配送日数も1週間かけて。

注文後も野菜生育状況やおすすめ料理のレシピなどを交流サイトで配信。(2月17日日経)

 

いよいよ本格的な食材のプラットフォーム造り競争が始まるか。

 

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tom's eye 16. AIに感情はわかるか

結論は「わかる」だ。

人間の犬に対する感情移入を考えてみよう。

これは、いわば、錯覚に基づいている

「私(の言葉)を理解している」、「無垢である」、「一途な愛」、「いつも待っていてくれる」、「決して裏切らない」と思わせるワンちゃんの仕草や表情。

結果、「お利口ね」、「かわいいね」、「えらいね」、「守るのは私しかいない。」 と思わせる。

人口知能の学び、感情のマネジメントの参考になるはず。

 

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tom's eye 15. 今後のマーケティングの焦点

今後のマーケティングの焦点は、リアルメディアピープルとネティズンとの融合ではないか。

ネティズンと言うと、部屋にこもってネットばかりやる人という暗いイメージがつきまとうが、そうではなく、インターネットを使いこなす人たちと捉えると、これからのスタンダードだ。

年数を経れば、必然的に一体化するであろうが、今から着手する企業は先行優位を築くことができる。

分離している今だからこそ、ネット企業はリアルに、リアル企業はネットに打って出るべき。

今後、合併も起るだろう。

それを生活者側に立って見ると、日本は60歳以上が3分の1を占める高齢者大国。

彼らはリアル側に立つ。

その彼らをネットの世界に引き込む仕掛けや仕組みというのは、企業や国家として先端に立てる大事な施策ではないか。

 

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tom's eye 14. これからのマーケティング(頭打ち市場)

普通に考えてみよう。

需要は既に頭打ちだ。 であれば、コスト構造を劇的に変えて、

損益分岐点を著しく下げ、

②しかも毎年一定比率ずつ下がっていく 。

そんなビジネスモデルを考えることが先見の明というものではないか。

そんなビジネスモデルがあるのかというと、前者はあるが、後者は難しいだろう。

顧客は増えないことを前提とすれば、単価を増やしていくしかない。

しかし、同じ商品、サービスで単価を無限に増やしていくのは不可能だ。

だが、一縷の望みはある。 IT技術だ。これを駆使すればコスト構造は劇的に変えられる。

これに対し、経営者は3分される。

①気づいているし、チャレンジしている

②気づいているが、本気でチャレンジしてない

③気づいていない

そして、圧倒的に多いのは、②だ。

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