AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

​tom's eye 90. オムニチャネルに一番近い位置にあるもの ご近所スーパー

今やネットを使った消費総額のうち、13%が出前を除く飲食料品だ。(8月1日 日経新聞より」)

 

世界でも未曽有の高齢化社会を迎える日本では、

この食料品やティッシュ、トイレットペーパーなどかさばるトイレタリー用品など

日常最寄品もネットで買うという動きは、今後さらに加速するだろう。

 

ここでのネットでという意味は、宅配でという意味合いの方が強い。

 

日常最寄品を扱うスーパーやドラッグストアには、ここに勝機がある

 

彼らは店頭を持っている

 

お客さんは、そこで日常最寄り品を自分の目で確かめ、購入することができる

 

つまり、ご近所の商圏を設定し、店頭でネット注文された品をその日や指定日に宅配するビジネスモデルを拡大するのだ。

 

もう着手しているというなかれ。

なかなかうまくいかないんですよというなかれ。

 

高齢者にちゃんとその利便性を認知させているか

店頭、顧客の自宅、スマホ全て連動させているか

店頭でキャッシュレス決済を徹底させているか

 

まだまだ改善の余地があると共に、これからもっと伸びるというシナリオを描いているかだ。

 

これからのスーパーの勝機は、注文配達を取り入れたご近所よろず屋にありだ。

 

    

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tom's eye 89. 浅田真央のコーチ佐藤信夫の生き様はグローバルマーケティングに通ず

浅田真央ちゃんのコーチ佐藤信夫さんの生き様を民放局で見てなるほどど思ったこと。

 

コーチと選手の関係は、50対50で進むのではなく、51対49だ。」

真央ちゃんに、「その51を僕(佐藤)に頂戴。」と言った。

 

人の一生においてのコーチングの大切さ、価値を再認識したと同時に、

この発言はグローバルマーケティングにも通ずると思った。

 

今、中国でもアジアでも現地と合弁企業を作り、

50対50という対等の出資で双方利益をあげようという考え方がとかくありがちだが、

コーチと選手という関係で見ると、これは必ずしも選手を立派に育てるのにいい数字ではないということを示唆している。

 

やはり、コーチに1%の力の差いざと言う時の意思決定権を与えるべきなのだ。

 

佐藤さんの実績と発言は、その方がうまくいくということの証だ。

 

ここ数年、日中関係、日韓関係が良くない。

 

その背景は、言うまでもなく、経済レベルが日本と比較できるまでに追いついてきたからであろう。

彼らにしてみれば、ようやく対等にものを言える段階になってきた、だからものを言うし、現地でやる以上主導権は我にありという思いなのだろう。

 

しかし、よく見ると日本にまだ一日、二日の長がある企業が多い。

そういう状況を冷静に考えれば、コーチと選手の関係になぞらえて、

1%の優位をコーチである日本に与えて物事を運ぶほうがうまくいく気がするのだが…

 

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​tom's eye 88. 第4次産業革命を勝ち抜く企業とは

第4次産業革命で勝ち抜く企業を考えてみた。

 

極言すると、

 

顧客接点を持つ

その顧客と接触し続ける

接触関連のビッグデータを持つ

そこから発見した顧客インサイトを踏まえ、商品・サービスを絶えず改善する

 

ではないか。

 

車メーカーが危機感を持っていると言うのも、シェアへの移行もソフトへの移行も、その主体が顧客のビッグデータを持つ優位があるから、常に顧客視点に立って考えることができるからということ。

 

ITは道具であり、企業の勝ち残りは、あくまで顧客=人間を見つめることで決まり、顧客ビッグデータは大きな役割を果たす。

 

そして、マーケティングは「人の解明」に焦点を移す

 

 

 

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tom's eye 87. 都市の進化は「快」の進化

筆者は、2013年に中国駐在から戻ってきたのだが、

六本木ヒルズ、品川、汐留、日本橋、丸の内など、

都心のそこかしこに気持ちのいい空間が生まれているなと戻ってきてつくづく感じた。

 

人々の導線、交わり、共用空間、自然との共存など、そこで一定時間を過ごす人が快適に過ごせるようになってきている。

 

エアコンディションの環境もここ半世紀で劇的に改善したものの一つだろう。

過度に冷やさず、過度に熱くせず、外気温との境目を曖昧にするなど、技術が格段に進化した気がする。

気温や湿度の管理は、人間が快適に暮らす条件の一つとして大きい

 

 

一つ思うのは、日本は高度成長期を過ぎたあたりから、都市は利便性を追求してきたと言うよりは、「快」を志向してきたのではないか。

 

再開発された地域は、明らかに過ごすのに快適になっている。

 

これからの人間は、社会は、「快とは何か」をさらに突き詰めて考えていくのではないか。

 

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tom's eye 86. インバウンド・マーケティングについて

近くに観光客が来るが、我が街には立ち寄ってくれない地域は相当数あるだろう。

そういった所の具体アプローチとして有効なのが、

ちょいそれルート提案作戦」だ。

 

まずは、既存の観光客ルートで、最短距離にあるルートを通る観光客セグメントを選択

 

彼らの出自国、デモグラフィック特性、プロフィール、タッチポイント、旅目的、趣味などをヒアリングなどで割り出す。

 

そして、我が街のシーズと擦り合わせ、その街で体験する新しいコト価値を設定し、観光客の期待ストーリーの中に組入れるのだ。

 

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例えば、我が街に老舗の床屋さんがあり、そこが元祖日本式の髭剃りとつぼマッサージを施してくれる

そのさっぱり感でその後の旅の新たなエネルギーをくれるみたいなストーリーを作る。

 

後は、彼らの旅行情報取得に関するタッチポイントを割り出し、旅行前の段階で、そのセグメントに寄り道提案を行う。

 

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一見、地味だが極めて確率の高い作戦だ。

 

というのも、旅マーケティングの基本は、観光客の既存のルート=点と点を結んだ線にいかに入るかという確率の極めて低い作業だから。

 

まずは、ポテンシャルのある既存客、すなわち、近くまで来ている客をいかに惹きつけるかが勝負だ。

tom's eye 番外編 中国人とは㉑ ニーハオトイレ今は昔

中国のトイレ事情、皆さんはご存知でしょうか?

 

「中国ってトイレに塀がなくって、用を足している時お互いの顔を見ながら、

『ニーハオ!』 って挨拶できるんでしょ?」という話題、

一度は聞いた事があると思います。

 

「ニーハオトイレ」はプライバシーと恥の文化を併せ持つ日本人にとって踏み絵のような所業ですね。

 

しかし実際のところ、中国トイレ事情はかなり進んでいます。

ある程度の都市なら街中の百貨店や食堂はほとんど個室の和式風トイレ。

空港やホテルなどは洋式が主流で、キレイなトイレも増えつつあります。

 

中国のトイレの弱点は「水力」

流す水の勢いが弱くて詰まりやすいので、

用を足したらまず一流し、

紙で拭いてまた流すの「二段流し」が安心でしょう。

 

またトイレ設備が進歩しても、トイレマナーの方はまだまだで、

便座に足をかけて用を足す人がいたり、

便器からオシッコを豪快に外す人がいたりで、

汚れている事が多いです。

 

飲みすぎてトイレで吐く時は、くれぐれも便器に手をつけたりしないよう注意したいところです。

 

また内陸の小都市ではまだまだ爽やかな挨拶が交わせるトイレが多いので、

視察などで街中に出る時はあらかじめホテルで用を足しておくなどの

「トイレマネジメント」が重要です。

 (筆者のもうひとつのブログ 笑うチャイナ より転載)sudotom.hatenadiary.jp

 

 

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tom's eye 85. ​同一労働、同一賃金は何をもたらす?

政府による働き方改革推進策の一環で、2019年度から同一労働同一賃金の運用が開始される。

 

職能給から職務給へ。

職能給は年功序列に相関する今までの形。

職務給は年齢に関わらず期待される職務に関し設定される給与。

 

つまり、年功序列インパクトをなくす方向に向かうということ。

 

また、正規、非正規に関わらず給与や報酬が一緒になり、

会社員という囲い込みが必要なくなり、外部委託、フリーランス活用の社会になっていくということ。

 

懸念されることとして、高等教育への投資意欲企業内教育への投資意欲の低下だ。

 

小泉進次郎氏は、これを見越し、若年層への教育投資対策として、社会保険の0.1% 3400億円を教育費無償などのサポートを提言している。

 

しかし、考えてみれば、教育コンテンツはネットでほぼ無償で手に入るようになった。

自覚さえすれば、学力に関しては自力て這い上がれる社会になったということだ。

 

サポートしてあげるべき領域は、ガイダンスや動機づけだ。

 

予備校講師がもてはやされたり、アドラーなど動機づけ本が売れるのはそういう背景があるからだ。

 

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