前回(tom's eye 65を参照)の続きで、
このコラム(朝日新聞内にニューヨークタイムズのコラム)を読んでもう一つ思ったことがある。
デジタル機器の普及は、インスタントな情報摂取をより良しとする。
次々に飛び込んでくる情報の塊りに対する認知、理解が早ければ早いほどいいし、
「今の自分にフィットする情報が、ぱっと現れればなあ。」といつも思っている。
そういう情報の取り方に対する欲求が標準になってくると、伝統的なの情報の取り方、
つまり、本とか長い活字とかを読みこなして、理解して…という行動は、どんどん排除されていくのではないか。
ネットが培ったこの感覚が進展すると、人々に喜ばれる情報の有り方が変わってくるという気がする。
具体的に言うと、ネットだろうと、リアル書店だろうと、これだと思ったものに出会っても、それが長すぎると全部読む気がしなくなるという感覚だ。
普通の書籍が売れなくなっているのと関係がある。