前回、マーケティングに「集積」は欠かせない方針と述べたが、
ITの進化で「集積」がネット(サイバー空間)で行われるようになってきているのが、ここ21世紀に入ってからの変化だ。
インターネットというプラットフォーム上で
「集積」に、世界の人々が参画し始めた。
また、売り買いするモノやサービスも格段に増えている。
それだけではない。コンテンツ数のかつてない膨張。
この世界で、生き残るには、今までにないリテラシーが必要になってくる。
サイバー空間の一番の特徴は、
リアルの世界で感受できていたボディランゲージや会話の口調なども含めた人間の体全体で感じられたものが、ある種限定的になることだ。
例えば、伝える手段がどうしてもテキスト(文字)に依存するので、テキスト主導による伝え方技法を習得しなければならない。
また、顔を見ずにコミュニケーションする技術などもこれまでとは違うリテラシーが必要になる。(その分周囲への配慮はあまりいらないが)
これらは、今までリアルの世界ではなかったストレスを生む。
情報洪水=無限の情報をどううまくやり過ごしていくか
情報自立=自我の維持や自分に有用な情報をいかに選択していくか
個人情報管理=人類総監視社会をどう泳いでいくか
肉体不活用=脳の肥大化と肉体的な衰えをどう管理するか
但し、いくらITが進んでも、絶対に変えられないリアルの価値は対面サービス。
これは残る。
残るどころか、高付加価値化するだろう。
一方で、この領域は、IT駆使のような劇的コストダウンは望めない。
リアルとサイバーをどう組み合わせるか
が21世紀のマーケティング課題だ。