AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 136. 将棋棋士のAIとの共創をマーケティングに応用すると ​どうなる?

今日12月21日は竜王戦最終決戦 羽生竜王対広瀬八段の運命の第7局2日目が進行中。
 
ちなみに先日、藤井聡七段が最年少で100勝を達成した。(2018年12月12日)
 
藤井世代はAI(コンピュータ将棋)を幼いころから自身の実力アップに取り入れた最初の世代
と言えるだろう。
 
ご存知の方も多いが、AI将棋はすでに人間のはるか先を行っており、AI対人間の勝負をしても、
人間はもはや勝てない。
 
あらゆる産業の中で、将棋界はもっともAI活用が先行している業界
と言ってもいいだろう。
 
では、その先端を行っている将棋におけるAIの活用法のキモは何だろう。
 
筆者のドグマだが、それは2つあると思う。
 
第1は、選択肢を広げてくれること
天才棋士と言えども従来は人間の脳では考えつかなかった次の一手を教えてくれるのだ。
それも数百手先まで読むという深い裏付けがあっての次の一手だ。
その思いもつかなかった次の一手を目のあたりにして、どのプロ棋士も「あゝこの手が
あったか!」と唸る。
 
第2は、現状の立ち位置を教えてくれること
AIは、一手進むごとに、今どちらがどれだけ差をつけているかという評価値(写真参照)
を教えてくれる。
プロ棋士にとって、今この時点の形勢がいいのか悪いのかという判断は、まさに次の一手
ひねり出す大きな参考値となるのだ。
 
翻ってこのことから、AIをマーケティング・プラニングにどう活用していくのかを
考えてみよう。
 
マーケティングプランの立て方のプロセスはざっくり言うと、
 
①現状分析(=Where are we?
・関連のあらゆる情報を網羅して、現状の立ち位置を知ることから始まる
・これは将棋のAIが評価値という手段で教え、多くの棋士が参考にしていることからも、
プラ二ングのこのフェイズでも十分活用できるということだ
 
②課題抽出と戦略立案(Where to go?
・①を元に、目標達成に向けてどう動くのかの選択肢を列挙し、判断する
・これも将棋のAIは次の一手という示唆を与えてくれ、棋士の選択肢を広げてくれ、
なおかつ深い読みの裏付けという根拠も提供してくれる
 
③EXECUTION(Let's do it!
・そして、あとはやるだけだ。
 
したがって、このようなフレームで、AIに教師データを与え、深層学習させていくのが、
マーケティング担当者としては、将来のAIとの共創の姿になるのではないか。
 
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