AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 1. 2017年はガラポンの年になるか。

2017年が始まった

「日本3.0が始まる」はNewsPicksの佐々木編集長の言葉だが、2016年、確かに変化の予兆はそこかしこで見られた。

僕は、変化のキーワードを「IoT」、「シェア」、「AI」と見ていたが、新聞記事もこの用語が氾濫し、少々食傷気味になっている感もあった。

しかし、年後半になって、キーワードの主役に「ブロックチェーン」が加わったなという気がする。

ブロックチェーンとは、一言で言うと、ネット内で「信用」を獲得できる技術だが、これがこれまでネット上にあった様々な障害を取り除き、より低コストでインテリジェントな社会に変貌させていくだろうという予測を生んでいる。

この変化予測を大胆に紐解いてくれる本がある。

「BLOCK CHAIN REVOLUTION」ダイヤモンド社刊、2,592円

 

「将来、会社はどうなるのか」

この本の中で特に興味を惹いた箇所の一つを紹介すると、

会社というのは、あるミッション達成のために大きな組織を作って、それを上の人が下の人を使うというたて型ヒエラルキー構造で動かしていく最適のシステムだったが、

ブロックチェーン技術を使うと、元々が分散型のプラットフォームなので、大きな塊である必要がなくなる。

1人=機能を発揮する単位として扱われること、かつ

意思決定をする人がいらなくなること(ブロックチェーンの集合知がそれをやってくれる)

で、限りなく水平型になっていき、大きな組織である必然性はなくなり、かつ会社という単位もいらなくなるのではないかというもの

要は、会社のミッション達成に有能かつできるだけ互換性のないパフォーーマンスを発揮できる人間を揃えれば、利益が得られ、応分の配分が得られるようになる

 

そうすると社会はどうなるか

ここからは僕の考えですが、

1)採用の方針が変わる…上記の人材獲得をブロックチェーンを通じて世界中から行うようになる。何しろ、ブロックチェーンは信用をベースにしたプラットフォームであり、そこからその会社が求めている最高の人材をチョイスすればいいのだから

2)教育方針が変わる…そんな人材になるためには、これまでの教育システムをもしかしたら根本的に変えていかなければならない。(教育については、またの機会で言及したい)

要は「これからは、求められる人材像が今までと全く異なるぞ」ということです。

(2017年1月1日、社会全体、技術革新)

 

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

ダイヤモンド社