AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 15. 今後のマーケティングの焦点

今後のマーケティングの焦点は、リアルメディアピープルとネティズンとの融合ではないか。

ネティズンと言うと、部屋にこもってネットばかりやる人という暗いイメージがつきまとうが、そうではなく、インターネットを使いこなす人たちと捉えると、これからのスタンダードだ。

年数を経れば、必然的に一体化するであろうが、今から着手する企業は先行優位を築くことができる。

分離している今だからこそ、ネット企業はリアルに、リアル企業はネットに打って出るべき。

今後、合併も起るだろう。

それを生活者側に立って見ると、日本は60歳以上が3分の1を占める高齢者大国。

彼らはリアル側に立つ。

その彼らをネットの世界に引き込む仕掛けや仕組みというのは、企業や国家として先端に立てる大事な施策ではないか。

 

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tom's eye 14. これからのマーケティング(頭打ち市場)

普通に考えてみよう。

需要は既に頭打ちだ。 であれば、コスト構造を劇的に変えて、

損益分岐点を著しく下げ、

②しかも毎年一定比率ずつ下がっていく 。

そんなビジネスモデルを考えることが先見の明というものではないか。

そんなビジネスモデルがあるのかというと、前者はあるが、後者は難しいだろう。

顧客は増えないことを前提とすれば、単価を増やしていくしかない。

しかし、同じ商品、サービスで単価を無限に増やしていくのは不可能だ。

だが、一縷の望みはある。 IT技術だ。これを駆使すればコスト構造は劇的に変えられる。

これに対し、経営者は3分される。

①気づいているし、チャレンジしている

②気づいているが、本気でチャレンジしてない

③気づいていない

そして、圧倒的に多いのは、②だ。

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tom's eye 13. コンビニコーヒーの隆盛でシェアが奪われたものは何か?(心のマーケティングへ)

極端に言うとない。

ドトールや喫茶店などのコーヒーチェーン業界は影響を受けていないどころか拡大基調にある。

では、何故そういう現象が起こっているのかというと、コーヒー飲用ニーズが拡大していると捉えるのは短絡だ。

これは、「場ニーズの拡大」によるものだと思う。

まずは、シニア層の時間潰しニーズ、いや言い方が悪いな。外で友と語らいたいニーズの拡大。

午前や午後の浅い時間は、そうした場所は老人で溢れている。

それと、働き方革命が後押ししていると思うが、サラリーマン層がそうした場所でリラックスしながら仕事をするというオケージョンニーズが増えているのだ。

マーケティングのテーマを心においた方がいいという根拠だ。

 

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tom's eye 12. キャッシュレス社会は確実に来る?(手間レスマーケティング)

日本は、現金大国だという。

全体の55%が現金決済だそうだ。

日本社会でのキャッシュレス化が進まないのは、どんなインサイトだろう。

デビットカード払いだと貯金を切り崩している感じがするという恐怖心だろうか。

日本人の貯金は美徳としているからという言説はよく聞くが、 もっと言うと、

「小出し」は美徳というインサイトが背後にあるような気がする。

とはいえ、キャッシュレス化は様々なメリットを生む。

生活者にとっては現金のカウントや出し入れの煩雑さから開放される。

2020年の東京オリンピックに向けて外国人の流入増がキャッシュレス化を後押しするという予測もある。

では、こうした貯蓄や口座からお金が減っていく恐怖感を取り除き、煩雑さから解放されるというキャンペーンをやったらどうか。

と、もっともらしいことを言いながら、かくいう自分も、駅でパスモを買う時、1万円分買えばいいのに、いつも2〜3千円にしちゃうんだよね。

小出しじゃん!

やっぱり、小出しは世界共通の貧乏人文化?で、なかなかその固定観念から脱出するのは難しいかも。

 

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tom's eye 11. キャッシュレス社会は確実に来る?(手間レスマーケティング)

ドトールのレジ前でコーヒーを飲んでいるが、お客さんのいちいち財布からお金を出し入れするやり取りにいかに時間がかかっているかがわかった。

というのも、スマホをかざして、ピッ!とする若者たちの時間短縮感が半端ないからだ。

では、老人を中心に、デビッドカード(キャッシュレス)が一向に普及しない理由は、何なんだろう。

もちろん彼らは、こうした新技術に「うとい」からというのが第一の理由だろう。

しかし、駅の改札口で、いまだに切符を買っている人はほとんどいないではないか。

つまり、老人も含めて、スイカ(パスモ)を使ってる人たちは、その便利さに気づいてるはずだ。(今では当たり前になっているが、休日の遊園地の駅などでの切符買いの煩雑さは相当だったなあ。)

つまりは、よく行くお店で、こうしたピッ!を普及させるマーケティングは可能だし、 お店の人にとっても、きわめて生産性がよくなる大事なマーケティング要素だ。

(日本でキャッシュレス社会が進展しない理由は次項で)

 

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tom's eye 10. 流通 次のコンセプト①(頭打ち市場)

流通で戦後起こってきたことを簡単に言うと、

百貨店→スーパー→コンビニ→ネット通販という流れだ。

①遠くまで出向いて、憧れのものを買う

②クルマで出向いて、まとめて買う

③近場で、小分けして出向いて買う

④家(ネット)で、買って家に届けてもらう。

現象面だけ見れば、積極的に遠くに出向いてまで、買い物しようとは思わなくなってきたということ。

別の角度で言えば、市場が成熟する中で、商品の価値が相対的に低下しているということ。

モノの普及が天井まで行った日本では、当然の流れだ。

 

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tom's eye 9. ビッグデータでもたらされること(出会い)

ビッグデータによって、マーケティング今まで分からなかったことがわかるようになるというのは幻想だ

今迄だって、多くの企業が少ないながら定量データを分析し、解を見いだしてきたのだから。 それらはある程度正しいはずだ。

ビッグデータへの期待は、CRMが一時もてはやされた時と同じような期待と似ている。

つまり、ビッグデータで獲得後の顧客情報中心にマーケティングをするとしたら、さほど劇的な進展は見込めないということだ。

むしろ、人、会社、モノ、ことなどの送り手と受け手のマッチングの劇的な進展をもたらすことに注力した方が、ビジネスへのインパクトが大きいのではないだろうか。