AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

マーケティング

tom's eye 192. AI=自律的機械と捉えるアグレッシブな発想

日経主催の世界デジタルコンファランスで、東大発のスタートアップのストックマーク株式会社CEOの林さんの話を聞いてきた。 テキストデータ解析によるデータドリブン経営というテーマだったが、 ユニークだったのは技術ではなく、 「自律的に収益を生み出す…

tom's eye 184. クルマの未来 移動時間をどう過ごすか②

前回、クルマの自動運転の普及で、 移動時間をどう過ごすかというマーケティングが浮上すると書いたが、 その時、人々はどう対応するだろうか考えた。 2パターンあると思う。抽象化して言うと、 一つは消費。それこそ周りの景色を眺め、ボーっと過ごしたり、…

tom's eye 183. クルマの未来 移動時間をどう過ごすか①

クルマの自動運転が普及してくるとどうなるか。 意外に意識していないのは、敏腕ドライバーからすると、かったるい運転が増えて、いらいらする人が続出するのではないかということだ。 AIは安全運転を前提として設計されるから、速度違反は言語道断、無理な…

tom's eye 180. AIをどうマーケティングに使うか

AIとは何か。AIをどう使いこなせばいいのか。 その議論がいまだかまびすしいが、アジェイ ・アグラワル トロント大学 ロットマン経営大学院教授のコメントが明快だ。 「人工知能をシンプルに考えると、要するに予測を安くできる技術です。」(日経ビジネスよ…

tom's eye 168. 海外赴任で学んだこと②マーケティング計画の時間配分の逆転

海外赴任で学んだこと② マーケティング計画の時間配分の逆転 これまでは、設計、実装に時間をかけ、そこから一気に生産だった。 今は、設計、実装の時間を短縮し、すぐ生産へ。その後、頻繁にPDCAをかけ、 改善していくやり方に変わった。 もちろん、ITがそ…

tom's eye 161. LINEの価値は1年300万円

LINEの価値は3,000,000円。 「いくらもらえたらLINEを1年間やめますか」という質問に対し 一人当たりの平均金額がこれだ。 つまりこうした無料サービスに利用者が感じる価値の大きさ が浮き彫りになった。 野村証券によればこうした無料サービスはGDP比8% の…

tom's eye 156. 空間のマネタイズが進行

背景にはリアル価値の見直しがある。 わかりやすいのは、ライブコンサートや美術館などの盛況。 客単価が高いのにもかかわらず ライブやリアルで見たいという人々が押し寄せている。 一方、目線を変えれば ウィーワークなどシェアオフィスやコーワーキングス…

tom's eye 154. 「新聞は紙で読む派」の減少から感じたこと~『スマホメモ』との関連で~

月刊『創』の篠田編集長が、最近大手新聞社を回って気づいたこととして、 新聞は紙で読む人と電子版で読む人が共存 が当たり前になっている中、 「今、新聞は若い人を中心に電子オンリーになりつつある」と言う。 (2月8日 ニュースピックスより) ご存知の…

tom's eye 153. ビッグデータが産業の米になるとは

「今後、ビッグデータが産業の米になる」のカラクリについて 漠然とわかったような気がしていても、 具体的にどうしてなのかは意外にわかってないので改めて考えてみた。 答えは、デジタルデータの収集によって、 一対一レベルで時々刻々と移り変わる 顧客ニ…

tom's eye 151. 料理ロボという巨大市場が生まれる予感

料理番組を見ていて思ったが、 調理にかける手間暇は相当なものだ。 2〜3時間は当たり前、半日かかる場合もあるではないか。 皆エモーショナルに作っているから、 かかる時間などなんでもないようにふるまっているが、 その消費時間だけに着目するなら、 一…

tom's eye 150. ビッグデータの時代に何が問われるか ​

それは、分類の技術だろう。 例えばあなたも、手書きのアンケート結果など半端ない量のデータを前にして 途方にくれた事はないだろうか。 この量が何億、何兆と際限なく増えていった時、 最後に頼りになるのは分類技術だ。 しかし分類とは何だろう。 それは…

tom's eye 132. トランプ後の世界~これからの社会像①世界が一つになっていく

Tom's eyeでは、今後のマーケティングの動向を洞察してきたが、その総括として、 これからの社会像に焦点を当てて、3つの潮流として浮き彫りにしてみたい。 今日はその一つ目。 この50年で人類の生活ライフスタイルに最も影響を与えたもの は何か。 それは…

​tom's eye 114. 人生100年時代のキャリアプランの作り方

前にも書いたが、企業と個人の関係は1対1になっていく。 個人は、自分の履歴書を世界を束ねるギグエコノミーのプラットフォームにアップし、その都度、自分を買ってくれる企業と契約し、働き、対価を得るようになる。 その時、何が基準になるかと言うと、履…

tom's eye 113. カラオケから貸しスタジオへ

最近、ギターなど重い楽器を担いで街を闊歩する若者を見かけることが多い。 いや、若者に限らないな。中年や高齢者の方も重いのを持って歩いてたりする。 また、街のあちこちで貸しスタジオやボイストレーニングの学校を見かけるようになった。 一方、カラオ…

​tom's eye 108. 将来の人間とAIの関係から商品の選択行動はどう変わるか

最近、アマゾンの「ダッシュボタン」で購入していた洗剤にやや飽きたX氏は、AIにこう話しかけた。 ​「ねえ、アレクサ、ちょっと洗剤を変えてみたいんだけど何がいいかな」 画面にいくつかのブランドが現れた。一番右のは見た事ないんだけど新製品かい?」 「…

​tom's eye 106. これからは消費者に近い企業が勝つ。これは自明の理だ。

セブンイレブンのPB商品は、既に1兆円を超えている。(2016年度売上げが1兆1500億円) かつてそこに納入するブランドのメーカーを担当していた筆者は、メーカーの方たちが、コンビニやスーパーのPBブランドが幅を利かせることに頭を悩ませていたのを目の当た…

tom's eye 96. 食も「コト消費」の一大カテゴリー

エンゲル係数とは、家計の消費支出に占める飲食費の割合(パーセント単位)のことだが、戦後一貫して下落していたのに、2005年から如実にV字反転しているのがわかる。(総務省 家庭調査速報グラフ参照) このことは何を意味しているのか。 2005年あたりまで…

​tom's eye 90. オムニチャネルに一番近い位置にあるもの ご近所スーパー

今やネットを使った消費総額のうち、13%が出前を除く飲食料品だ。(8月1日 日経新聞より」) 世界でも未曽有の高齢化社会を迎える日本では、 この食料品やティッシュ、トイレットペーパーなどかさばるトイレタリー用品など 日常最寄品もネットで買うという動…

tom's eye 89. 浅田真央のコーチ佐藤信夫の生き様はグローバルマーケティングに通ず

浅田真央ちゃんのコーチ佐藤信夫さんの生き様を民放局で見てなるほどど思ったこと。 「コーチと選手の関係は、50対50で進むのではなく、51対49だ。」 真央ちゃんに、「その51を僕(佐藤)に頂戴。」と言った。 人の一生においてのコーチングの大切さ、価値を…

​tom's eye 88. 第4次産業革命を勝ち抜く企業とは

第4次産業革命で勝ち抜く企業を考えてみた。 極言すると、 ①顧客接点を持つ ②その顧客と接触し続ける ③接触関連のビッグデータを持つ ④そこから発見した顧客インサイトを踏まえ、商品・サービスを絶えず改善する ではないか。 車メーカーが危機感を持ってい…

tom's eye 86. インバウンド・マーケティングについて

近くに観光客が来るが、我が街には立ち寄ってくれない地域は相当数あるだろう。 そういった所の具体アプローチとして有効なのが、 「ちょいそれルート提案作戦」だ。 まずは、既存の観光客ルートで、最短距離にあるルートを通る観光客セグメントを選択。 彼…

tom's eye 84. 旅マーケティングについて インバウンド需要の取込み方

​​インバウンド(訪日外国人)の増え方が半端ない。 1980年には、131万人に過ぎなかった。2016年には、2404万人に増加。 20年に4000万人、30年に6000万人を目指しているが、 案外リアリティのある数字だ。 旅マーケティング 成功の鍵は何だろう。 旅行マーケ…

tom's eye 80. 自家用車の未来②

前回、AIを使って、ドライバーをいかにアシストするかがテーマになると述べたが、 一言で言うと、クルマは、「移動の最適化」に向けて進化する。 そのテーマを大別すると、①ナビゲーションの進化、②運転アシスト領域の進化、③快適な移動空間の実現に分かれる…

tom's eye 79. 自家用車の未来

​自動車の完全自動運転はいつ頃実用化するか。 レベル1からレベル5まであるが、レベル5=完全自動運転(加速・制動・操舵を全てシステムが自動で行われ、ドライバーが全く関与しない状態)で、 テスラモーターズのイーロン・マスク氏は、実現は、なんと2017…

​tom's eye 77. セブンプレミアムは、食品業界のSPA化を促進

セブンプレミアム(セブンイレブンのPB=プライベートブランド)が、 1兆5千億の売上げを目指すという記事を見て思った。 コンビニ対食品メーカーの関係で見ると、確かに王様と奴隷の感はあるけれど、 PBがどんどん強くなる構図は、衣料品のSPA化の構図と一緒…

​tom's eye 73. 流通 次のコンセプト④ 買い方が変わる「3つのレス」

今後10年でもっとも変わること 筆者は、生活者のニーズから考えて、今後、流通では、「3つのレス」が起こると考えている。 ①キャッシュレス ・アップルペイやアリペイ(中国のアリババ)のように、スマホに決済機能を付加して、生活者の口座とリアル店舗のレ…

tom's eye 71. マーケティングにおける「集積」​のメリットについて考える①

「集積」という概念がいかにマーケティングに必要か改めて考えてみたい。 ①認知行為 人が多く集まることで情報を知らせるのは明らかに効果的 ②情報交換行為(会話行為) 色々な人々の色々な会話によって、新しい動機が生まれていく ③物々交換行為 市場(いち…

tom's eye 72. マーケティングにおける​集積のメリットについて考える②

前回、マーケティングに「集積」は欠かせない方針と述べたが、 ITの進化で「集積」がネット(サイバー空間)で行われるようになってきているのが、ここ21世紀に入ってからの変化だ。 インターネットというプラットフォーム上で 「集積」に、世界の人々が参画…

tom's eye 64. ​労働市場について(​頭打ち市場)

需要と供給。これによって経済のバランスは変わる。 例えば日本の消費市場、これは間違いなく供給過多だ。 では労働市場はどうか。 ここ数年、需要が供給を上回り、人材側の売り手市場になっている。 すると何が起こるのかというと、 経営者側は、 ①過重労働…

​tom's eye 58. 現代将棋をマーケティングに例えると

現代将棋は、平均手数がどんどん減っているそうだ。 「大山将棋の頃は、平均120手、数年前は108手、 今は100手前後じゃないか。」 「駒の使い方を見ると、下がらずにどんどん進んでいく傾向にある。」 (鈴木大介九段言) この話は示唆的だ。 マーケティング…