AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 37. 中国人とは②『合弁会社はつらいよ』

日本と中国の合弁会社は「言葉が違う」「文化や価値観が違う」に加え、「親会社の思惑が思いっきり違う」という、現場にとっては非常につらい“違い”があります。

特にビッグプロジェクトともなると、これを着地させるための労力と負荷は本社勤務時代とは比較にならず、骨が折れるどころか、心まで折れてしまいそうになります。

互いの親会社の思惑が全然違うと、合弁会社内は「代理戦争」の雰囲気を見せつつも、裏では何とか案件を着地させようと調整業務に奔走します。

時に笑い、時にケンカもしながら、それでも中国で共にビジネスを広げてきた合弁会社社内の中方パートナー。意見の合わない案件がひとつやふたつあるからと言って袂を分かつ事はできません。

腰を据えて相手と協議してみると、相手の言い分も「そりゃそうだよな」と思える部分が出てきて、一緒に折衷案なんかも作ってみたりします。

しかし、その折衷案を自分の親会社に提案すると、厳しい「No !」の返事が来て、気が付いたら親会社と言い合いに。

一方、中方パートナーとその親会社の協議結果を確認に行くと「折衷案はありえない!」と親会社にすっかり丸め込まれたパートナーから手のひらを返したように言い切られ、「おいおい味方は一人もおらんのかー!」状態に。

中国との合弁会社に勤める人は、毎日毎日腹をさぐり合うようなすわり心地の悪い状態にも動じず、心が折れないストレス耐性が求められます

 

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