tom's eye

新しいマーケティングの視点で世の中を見る

​tom's eye 109. コンテンツの進化 VR×学習系のコンテンツの可能性が増す

一瞬何のことかわからないだろうが、筆者に言わせればこういう理屈だ。

 

マーケティングは人間の解明に向かっていく。

 

人間は「成長」と「快楽」を志向する動物だ。

元々リアル世界しかなかった人類が、コトバという記号やビジュアル、音楽や動画という脳に心地よい暗号をパッケージにして、自分たちの生活に取り入れ始め、そして、昨今のITの変革により、サイバーやVRの世界でもより進化したカタチのものを手に入れ出した。

 

これをコンテンツと呼ぼう。

 

「成長」は学習系コンテンツ「快楽」はエンターテイメント系コンテンツを消化しながら、人は成長し、生活を楽しみ、人類は進化する。

 

この図を見てほしい。コンテンツの進化を示したものだ。コンテンツの進化は間違いなく、右方向に進んでいる。

 

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書籍を代表とするテキスト系から、マンガ、コミックなどの静止画(ビジュアル)系へ、静止画系から映画、ドラマなどの動画系(含音楽)へ、

そして、これからの流れは、動画系からVR系だ

 

今後、VR系の広大なフィールドでのコンテンツの戦いが始まるだろう。

 

同時に、筆者にはエンタメ系コンテンツもさることながら、学習系コンテンツに大きなポテンシャルが見える

 

何故なら、AIの進化により、高度知識社会が訪れるからだ。

 

かつて人間がやっていた比較的高度な知識労働をAIが代替するのは世間で言われている通りだが、

それをコントロールする人間には、それ以上に学習が必要になってくるからだ。

 

 

VR系は、今後雪崩を打ったように学習系コンテンツの開発が進んでいくだろう。

 

 

 

     

​tom's eye 108. 将来の人間とAIの関係から商品の選択行動はどう変わるか

最近、アマゾンの「ダッシュボタン」で購入していた洗剤にやや飽きたX氏は、AIにこう話しかけた。

​「ねえ、アレクサ、ちょっと洗剤を変えてみたいんだけど何がいいかな」

画面にいくつかのブランドが現れた。一番右のは見た事ないんだけど新製品かい?」

「はい、3ヶ月前にライオンから出ました」

「評判はどうかな?」

画面にいくつかの口コミが現れた。

「ふーん、悪くないな。一回試してみるか。アレクサ、オーダーしておいて」

「はい、わかりました」

これで購買行動完結。

 

ここからメーカーのマーケティングはどう変化するか類推する。

 

まず、横並びの製品比較でいかに優位性を作るか=比較プレゼンテーションの進化(おそらくビジュアル要素、動画要素も加えられていくだろう)

 

次に、消費者が評判を知りたいと言った所でいかにいい生声を出現させるか

カスタマーエクスペリエンス情報が価値化する、

また、評判のビッグデータ化と可視化が進展

 

態度変容はこの2点にかかってくる。

 

でもいずれも中立データというのがミソだ

 

メーカーが自社に有利な情報をはめ込もうとしても、この文脈にはなかなかはめ込めない。

一方、AIはこの横並びの基準や口コミの上がってくる基準を作ろうとする。しかし、いずれも生活者の要求に近い形で収斂されていくだろう。

 

生活者主導社会の一断面だ。

 

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tom's eye 107. モチベーションの重要さ

先日、中国駐在を長く続けている方から今の中国の状況をご教授頂いたが、

日本にいるとわからないだろうが、中国はもう日本を追い越していると力説されていた。

もちろん、企業力とか経済力とか経済面での話なのだが、

僕が中国に着任した2006年頃、今から10年前は、日本企業に「何でもかんでも教えてください」というスタンスだった

 

それが5年前には、かなりキャッチアップしたなという実感を持って僕は帰任した。

 

そして5年が経ち、完全に追い越したよという発言。

 

一人の人間レベルで考えると、最初はなにもわからないジュニアだったが、

10年切磋琢磨した結果、世界でも誇れる人間に成長したという言い方もできる。(もちろん一部の人間だが)

 

話は突然前後するが、今インドにいる。

 

街歩きをしていても、人と動物(牛とか)とクルマが混然とうごめいており、クルマに乗っている人たちは富裕層、道路を歩いている人たちは貧困層と、貧富の差が、まだ歴然としている社会だ。

 

そんな国でもトップクラスの人たちは世界のIT企業で活躍しているし、その予備群も続々と現れている

 

後5年、10年で今の中国のような軌跡を描いて成長するのではないかと感じる。

 

何を感じたかと言うと、人間一代でもこんなに変われるんだと言うことだ。

世の中の変わり方は速い。

 

その中でやはり、教育って大事だなということ。

 

しかし、その中でも最も大事なのは、「モチベーション力」だ。

 

「やってやる」という意欲を高め、持ち続けると人間は変われる

 

特に、ネットが普及して、教育関連のコンテンツはほぼ無料で手に入る時代になって、

教育はそこが焦点になるだろう。

 

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​tom's eye 106. これからは消費者に近い企業が勝つ。これは自明の理だ。

セブンイレブンのPB商品は、既に1兆円を超えている。(2016年度売上げが1兆1500億円)

かつてそこに納入するブランドのメーカーを担当していた筆者は、メーカーの方たちが、コンビニやスーパーのPBブランドが幅を利かせることに頭を悩ませていたのを目の当たりにしていた。

しかし一方で、「PB商品は、私たちメーカーのナショナルブランドのような品質とブランド力がない」とうそぶいていたのも事実だ。

しかし、「棚割りの権利は小売り側にある。だから、ウチの商品の品質の方が良くても、我慢せざるを得ない」と。

 

それから時がたち、何が起こったかというと、PB商品の勢いは停滞するどころか、ますます幅を利かせ始めている

品質やブランド力=信用力が格段に高まり、消費者が積極的に手を伸ばし始めているからだ。

今セブンではどのナショナルメーカーよりも安いカップラーメンを113円(税抜き)で売っている(定価での話)

 

PBには、品質力やいわゆるブランド力がない。だから伸びないだろう。といメーカー側の希望的観測は見事に覆されたわけだ

 

そしてアメリカでは、アマゾンがネット通販によってこれを実践し始めている

乾電池、赤ちゃんのお尻ふき、旅行ケースなど。

最初はブランド力の大していらない最寄り品からだが、これがどんどん多ジャンルに進出するのは見えている。

 

今アメリカでは、メーカーは静かなる死を迎えるしかないとも言われている。

 

このことは何を意味するのか。

 

消費者と接点を持っている企業が勝つということだ。

 

IT企業はその頂点にいるとされている企業だが、中でもアマゾンは、アップルやフェイスブックなどよりも成長余力が高いと言われている。

それは、生鮮食品も含めて、あらゆる業態で消費者、顧客との接点を持ち始めているからだ。

 

アマゾンは今や、あらゆるモノの売り買いに手を出し、エコシステムを変えつつあるが、その競争力の原点は、カスタマー・オブセション。

すなわち徹底した顧客志向だ。

 

かつて筆者は、日本での最終小売り戦争はアマゾン対セブンになるだろうと書いたが(Tom’s eye 93)、そこにメーカーやIT企業の名はない。

 

ここまでくれば、消費者との接点を持つ企業が優位に立つというのは自明の理だろう。

 

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​tom's eye 105. 老人は何故お金を溜め込むのか

老人は何故お金を溜め込むのかについてずっと考えている。

 

まさかの物入りの時のために。

 

それは正解だが、これは年代を問わず人類の知恵だ。

 

老人はこれに、これからフロー所得を大して稼げないという大いなる懸念が重なり、どうしてもお金の出費に慎重になる。

 

何故、大して稼げないと感じるのか。

社会の制度の問題もあるが、根底には、体力や記憶力の低下を自覚しているからだ

 

つまり、体力も気力も充実している人生上り坂の若者に対し、将来動けなくなったり、認知症になったりして、人の介護を受け、そして死んでいくしかないという下り坂の人生を自覚している自分との対比がある。

 

これからは人生100年時代と言われ、人の一生のうち、下り坂が格段に長くなる。

下り坂に入った時の人生設計は難しい

 

       

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tom's eye 104. 人間にしかできないことの解明

​今起こっていることは人類史上3回目の生産性革命だ。

 

1回目が農業革命。稲作によって飢餓から解放され、それ以外の生産活動に時間を振り向けることができるようになった。

 

2回目が機械革命。教科書にも出てくるように17世紀イギリスで始まった工場機械化によるモノづくりの劇的な生産性向上が起こった。

 

そして現在が3回目。IT(情報)革命と言われ、情報技術の革新によって、さらに生産性を引き上げることができるようになりつつある。

 

IT革命はこれからが本番で、AIの進化などによって、これから10数年でさらに劇的な変化が起るともと言われている。

 

こうした革命の意味は、人間の行ってきた仕事の下位部分を機械やAIが担う。

その分人間は余った時間をこれまでとは違う生産性を上げる意味のあることに従事し、価値を創出するということだろう。

 

ここからは自分の考えだが、

機械革命を人間の体力の代替、今回のIT革命を人間の知力の代替と捉えると、一体、人間の役回りとは何になるのだろう

 

人間にしかできないことに価値創出の源泉が移る。

人間にしかできないことの実相解明に向け、社会はこれからひた走る。

 

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​tom's eye 103. デジタル通貨は何をもたらすか

デジタル通貨と言うらしいが、いわゆるお金の電子化が加速している。

 

このような動きは、実は、現金決済主流の日本では遅く、中国のアリペイやインドのペイTMような新興国の方が圧倒的に速く実装化している。

ビットコインなど投機的なものも隆盛だが、日本でも遅ればせながら、メガバンクでも大同団結して実用化がテーブルに乗るなど、色々な主体が実装化に乗り出している。

いずれにしても、お金の電子化は、今後抗えない動きだ

 

現金決済との決定的な違いは取引きコストが劇的に減少し、送料無料、手数料無料など、多くの取引き者が経済的便益を得ることであるが、

 

もう一つのポイントは、取引きごとに記録が残るということだ。

 

IoTと並ぶ未来社会のビッグデータの源泉。

 

世界全体でマネーの流れが透明化し、よりスマートな社会が訪れる一方、

法人や個人一人ひとりの取引き詳細が捕捉され、言い訳が許されない状況も懸念される。

 

筆者の予測だが、家計にもキャッシュフローのような概念が出てくるのではないだろうか。

 

つまり、個人や世帯ののっぴきならない事情による支払い遅延などで、取引記録に傷をつけないように、有事の時のお金を絶えず用意し、それに当てるという発想や仕組み。

 

そのような保険も現れるだろう。

 

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