AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 181. 大学を再定義する大学ミネルヴァ大学

筆者はかねてから教育の大転換が起るとみている。

 

先の日経新聞大学を再定義する大学ミネルヴァ大学(サンフランシスコ)と題し、そこで実践されていることが紹介されていたので紹介する。

「本やネットで調べられる知識は前もって学んでおくことが求められる。ここでは学生が事前に独学するのだ。

 

授業は知識を吸収する場ではなく、学習した知識をもとに学生が議論を戦わせて、より深い知識へと歩みを進める糧とする

 

教授は累積された各自の発言の質を見て適切な指導をする

しかも全寮制で4年間で世界7か国をめぐる。

平均学費は13万4450ドルと日本の私立大学並 。なぜならキャンパスがないから。金のかかる研究設備もない。」(6月5日日経より)

 

ここから筆者が読み取れること

①もはや知識の吸収は個人でできる

②知識を使った思考のアウトプットが大事

③他者との思考の擦り合わせが大事

④よりグローバル(多様な社会で育った人同士)の擦り合わせと共通体験が大事

⑤言うまでもなく世界レベルでのネットワークづくりが大事

 

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世界最難関とされるミネルバ大学

 

tom's eye 180. AIをどうマーケティングに使うか

AIとは何か。AIをどう使いこなせばいいのか。

その議論がいまだかまびすしいが、アジェイ ・アグラワル トロント大学 ロットマン経営大学院教授のコメントが明快だ。

人工知能をシンプルに考えると、要するに予測を安くできる技術です。」(日経ビジネスより)

筆者は今後のマーケティングの焦点は3つあると考える。

一つは顧客の絞り込み方の革新

二つは顧客へのアプローチの仕方の革新

三つは顧客との関係維持の仕方の革新だ。

この中で、AIの予測技術は、特に二つ目の顧客へのアプローチの際の、「顧客がどう動くか」という予測の部分で大いに力を発揮する

 

例えば、GPSビッグデータとして顧客導線分析から、特定顧客の最適なタッチポイントを予測する。

あるいは、AIによる表情分析から、商品と出会う最も最適な時空間=コトを予測する。

 

博士は、シンギュラリティについても明快な意見を持っていて。

「機械が自由意志を持つとは私は思っていません。これが人と機械を分ける線だと思います。問題は、私たちは本当に自由意志を持っているだろうかということです。この議論は宗教に近い。

機械の方が人間より得意なことが多くあることに我々は既に慣れています。予測は機械が我々より得意なことのほんの一つに過ぎません。」

と喝破している。

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tom's eye 179. 人生に大事なのは震えないこと。AIがそれを助けてくれる

アベマTVで4月6日叡王戦で藤井7段がゲスト解説。

じっと見ていたら、特に終盤での選択肢の発言で目ウロコになった。

たとえ敵の龍が自玉に横付けになっても、詰まなければそれも選択肢

という見方に一同が感服していた。

 

自分に転用できそうな教訓があり、それは何かと言うと、

「人生で大事なのは震えないこと」

人生に、テイクリスク、テイクチャンスの瞬間は何回かあるが、いずれも震えず、いかに平常心でいられるか。

これが鍵なのかな。

 

そして平常心でいるためには、胆力があるかどうかもさることながら、

事前にそういう場面もあり得るというシミュレーションをしているかだろう。

 

AIがサポートしてくれる領域として、ここが大きいのではないか

 

なぜなら、「AIは一言で言うと、予測をする道具」だから

(アジェイ・アグラワル教授 トロント大学ロットマン経営大学院)

 

元々、胆力が鍛えられている人ってそうそういないし、自分には無理だわ。

 

前回の「tom's eye 178. AIによる次の一手の革新」と連動するおはなしなのでそちらも

ご覧いただければ幸いです。

 

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tom's eye 178. AIによる次の一手の革新

将棋の次の一手の世界はどんどん変化している。

AIの導入によって、今までに見たこともない手が続出しているのだ。

 

これがイノベーション後の世界の実相かもしれない。

その姿をざっくり言えば、

今までの常識と思われていたものが相当変わる

 

では、AIのどんな要素がこのような進歩をもたらしているのか。

基本的には、局面局面の形勢判断の可視化が関係しているのではないか。

今後、経営者、アスリートや勝負師にとっての必須の判断材料になると思う。

 

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tom's eye 177. ブランドイメージは大切ではなくなった?

博報堂時代、と言っても5年前まで勤めていたが、マーケティング上では、ブランドイメージは非常に重要な位置づけであり、メシの種でもあった。

例えば、多くのB to B企業さんに、「企業イメージは非常に大切で、TVCMは大切な役割を果たします。」なんてご高説を垂れていた。

今でもグーグルやアマゾンは、盛んに企業CMをやっているし、このことを全否定するわけではないが、

僕は、ブランドイメージ自体がさほど重要ではなくなっていく未来を感じている。

 

その原因は消費者の情報接触の仕方の変化にある。

ついこの間までTVの時代であったが、今はネットの時代であり、

そこでの消費者の接し方の根本的な違いは、情報を受動接触しているか、能動接触しているかだ。

 

大半の消費者が情報は能動接触するものという態度になった今、

そこで彼らが欲しい情報は、

イメージがどうのではなく、もっと具体的なものとなっている。

そしてそこから刷り込まれるイメージも極めて具体的なものだし、ブランドイメージの源泉はそこに立脚したものに移っていく。

ふわふわした情報のニーズがなくなっているのだ。

 

逆に、僕がむしろ重要性が高まっていると思うのは認知」だ。

 

知られなければ何も始まらないというのは、トラッドメディアの時代も、ネット時代も同じ。

そんな中で、ウエブ上で星の数ほどの幾兆個のサイトがあり、みな「私を知ってほしい」とうごめいている。

これが、一昔前との大きな違いで、その中で認知させるという行為が非常に大変になってきているのだ。

 

  

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星の数ほどあるウエブサイト

 

tom's eye 176. 東大生ブームは一過性ではなかった

以前、民放の東大生番組ブームは、

「これからの人間に必要な能力を見極めていない。」

「木を見て森を見ない民放や視聴者の民度の低さを示している」

と述べたが、それは完全に筆者の誤りだった。

 

昨年「東大読書」がベストセラーになるなど、

いまだに東大生ブームは続いている

 

これは何故なのか?

 

先日、ふと全く違うことを思いついた。

 

もしかしたら、この背景には、

「これからは、まじめに学ぶことへの取組み姿勢や

学び方のコツを習得しなければならない。

そのお手本として東大生の思考の中身を知りたい

と子供を持つ親が漠然と感じているのだ。

 

つまり、「これから本格的な高度知識社会が始まる」と

皆気づいている。

 

東大生ブームの​裏側にあるのは、真剣かつ相当深刻な危機感だった。

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tom's eye 175. 働き方改革。オフィス改革。発想の転換したら

働き方改革の一環で、「理想のオフィス」の試行錯誤がなされてるが、
例えば、アドレスフリーだとか、We work的なオフィスだとか
個人的にはいずれもピンと来ない
 
オフィスと聞いた途端、萎えている自分がいる。
 
一方「リゾート地のプールで指示を出す俺はかっこいい
みたいな人々の憧れは昔からあるが、
現実にはそうはいかないわな
と誰もが思っていると思う。
 
ここでハタと考えた。
 
待てよ。これから第4次産業革命で、
人間の役割は、限りなく「考えること」にシフトしていく。
そして、この行為はストレスフリーな環境ほどいいわけだ。
 
しかも、同僚やクライアントに直接会えなくても、今時はスカイプ
いつでもコミュニケーションできる。
 
だったら、そういう働き方もあながち無理ではない。
 
そういう発想の転換でオフィスや働き方改革を真剣に考えてみたらどうか。
 
 

社員が世界中のリゾート地でバラバラに働く会社

なんて素敵じゃありませんか。​

 

それを実現したいと思い始めた今日この頃。

(個人的には、人影まばらなカハラのロビーで働きたい)笑

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