AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 153. ビッグデータが産業の米になるとは

「今後、ビッグデータが産業の米になる」のカラクリについて
漠然とわかったような気がしていても、
具体的にどうしてなのかは意外にわかってないので改めて考えてみた。
 
答えは、デジタルデータの収集によって、
一対一レベルで時々刻々と移り変わる
顧客ニーズを把握し、適切なタイミングで適切な買い物を促すことができる
ということだろう。
 
ここまでは概念的によくわかる。
では、今までとは具体的にどう違うのか?
 
重要なのは、コスト面での効果だ。
 
顧客と一対一でダイレクトにつながっていることによって、
1)わざわざ店を使って陳列する売り方を必ずしも採用する必要はなく、
 ネット上で適切なタイミングで顧客とダイレクトに取引きできる
2)自社製品を買う用のない人まで届いてしまう効率の悪いマス広告から
 ダイレクト広告やリコメンデーションに移行できる
 
この2つが大きく、これまでの物流費、リスティング費、広告宣伝費や販売促進費
劇的に削減することができる。
 
また、顧客との直取引きができることにより、サブスクリプションなど継続購入促進システム
に移行することができる。
 
さらに、時々刻々と変わる顧客ニーズの現在地を知ることができ、
これで、商品開発などに必要な消費者調査コストも大幅に削減できる。
 
これがデータが産業の米になるという考え方の根拠で
要は、ビッグデータによって、マーケティングコストの
大幅な削減が可能になる
 
少しでも利益率を上げたい企業にとって、これは大きいこと
なのだ。
 
さて、ここで1)、2)のマーケティングの大きな変化に
いち早く対応した企業はどこだろう?
 
言うまでもなく1)はアマゾン、2)はグーグルなのだ。
(両方ともプラットフォーマーとしてだが)
 
今日、グーグル決算発表で、広告が好調で過去最高益のニュースにちなんで
考えてみたことでした。
 
  

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グーグル22%増益、過去最高 広告が好調(2019.2.5 産経ニュース)