AI時代の泳ぎ方

AI時代のリスキリング論

tom's eye 154. 「新聞は紙で読む派」の減少から感じたこと~『スマホメモ』との関連で~

月刊『創』の篠田編集長が、最近大手新聞社を回って気づいたこととして、
新聞は紙で読む人と電子版で読む人が共存
が当たり前になっている中、
「今、新聞は若い人を中心に電子オンリーになりつつある」と言う。
(2月8日 ニュースピックスより)
 
ご存知の通り、新聞は電子版オンリー契約でも紙宅配並の費用がかかる。
 
ちなみに、朝日新聞の朝夕刊宅配で4037円、電子版で3800円
 
それでも紙との併用(5037円)ではなく、敢えて電子がいい人というのは、
 
紙より電子の方が価値が高いと認めたからでもある
 
 
この傾向から読み取れるように、今後、新聞は電子版移行が加速するだろう。
 
と、ここまではよくある結論だが
 
筆者が感じたのは、
 
「待てよ、いわゆるメモ行為で、
手書きメモ派とスマホメモ派がいることに似ているな」
ということ。
 
「新聞を読むという行為が電子空間に移っていく」の文脈で言うと、
メモをするという行為も電子空間に移っていく」になる。
 
つまり、若干我田引水だが、拙著の『スマホメモは、
まさにその変わり目の時期出したのかもしれないと思った。
 
 実際には、自分はメモ行為で、スマホメモが主体ながら、手書きメモもするし、
いわゆる併用派に属するわけだが、
いずれ電子オンリーメモ派になる日も近いということだ。
 

 

スマホメモ 仕事と人生の質を上げるすごいメモ術

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tom's eye 153. ビッグデータが産業の米になるとは

「今後、ビッグデータが産業の米になる」のカラクリについて
漠然とわかったような気がしていても、
具体的にどうしてなのかは意外にわかってないので改めて考えてみた。
 
答えは、デジタルデータの収集によって、
一対一レベルで時々刻々と移り変わる
顧客ニーズを把握し、適切なタイミングで適切な買い物を促すことができる
ということだろう。
 
ここまでは概念的によくわかる。
では、今までとは具体的にどう違うのか?
 
重要なのは、コスト面での効果だ。
 
顧客と一対一でダイレクトにつながっていることによって、
1)わざわざ店を使って陳列する売り方を必ずしも採用する必要はなく、
 ネット上で適切なタイミングで顧客とダイレクトに取引きできる
2)自社製品を買う用のない人まで届いてしまう効率の悪いマス広告から
 ダイレクト広告やリコメンデーションに移行できる
 
この2つが大きく、これまでの物流費、リスティング費、広告宣伝費や販売促進費
劇的に削減することができる。
 
また、顧客との直取引きができることにより、サブスクリプションなど継続購入促進システム
に移行することができる。
 
さらに、時々刻々と変わる顧客ニーズの現在地を知ることができ、
これで、商品開発などに必要な消費者調査コストも大幅に削減できる。
 
これがデータが産業の米になるという考え方の根拠で
要は、ビッグデータによって、マーケティングコストの
大幅な削減が可能になる
 
少しでも利益率を上げたい企業にとって、これは大きいこと
なのだ。
 
さて、ここで1)、2)のマーケティングの大きな変化に
いち早く対応した企業はどこだろう?
 
言うまでもなく1)はアマゾン、2)はグーグルなのだ。
(両方ともプラットフォーマーとしてだが)
 
今日、グーグル決算発表で、広告が好調で過去最高益のニュースにちなんで
考えてみたことでした。
 
  

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グーグル22%増益、過去最高 広告が好調(2019.2.5 産経ニュース)

tom's eye 152. 春節中は波にのまれないようにします

今日は2月4日、今年も中国の春節が始まりましたね。

 

中国では、みな一斉に故郷に帰り、ふるさとで家族親族と水入らずの時間を過ごすしたり、都市部の家族は家族旅行に繰り出すのはご存知の通り。

 

なので、長期休暇の前後は中国じゅうのありとあらゆる駅、空港が人であふれます。

 

日系企業も例外なく長期休暇になるので、

この機会に「中国国内を旅行してみよう」と考えたりもするのですが、

ここで中国国内旅行を選択すると、大変な目にあいます

 

例え、大混雑の駅や空港を抜けても、

中国の主要な観光地や景勝地は人、人、人で溢れ、身動きが取れない状況に。

 

また宿泊施設も値段が上がり、ご当地の有名レストランも人だらけ。

風光明媚な場所に足を運んでも、あたりで子供が走りまくっていたり、

大声で騒ぎまくっている人がいたりでげんなりしてしまいます。

 

日本人は、もはやこの大勢でわいわいというのは勘弁してほしいですよね。

 

以上は、筆者が中国駐在時代に書いたものですが、

今はまさにこの現象が日本に押し寄せて久しいですね。 

筆者のオフィスも銀座にあるので、なるだけ

彼らの波にのまれないように注意します。

 

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tom's eye 151. 料理ロボという巨大市場が生まれる予感

料理番組を見ていて思ったが、
調理にかける手間暇は相当なものだ。
 
2〜3時間は当たり前、半日かかる場合もあるではないか。
 
皆エモーショナルに作っているから、
かかる時間などなんでもないようにふるまっているが、
 
その消費時間だけに着目するなら、
一日の生活時間の中でもかなりを占めるから
省力化の対象になる。
 
だからこそ、近い将来、
料理もロボットが作る時代にとって変わるかな。
 
今のAI技術をもってすれば、
そこに素材があって、レシピ通りに加工すれば、
プロ品質の完成品が出来ちゃうからだ。
 
また、料理&食事は人類誰もが関わるイシューだし。
 
どこが実装を始めるか
 
新しい市場が生まれる予感。
 

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tom's eye 150. ビッグデータの時代に何が問われるか ​

それは、分類の技術だろう。
 
例えばあなたも、手書きのアンケート結果など半端ない量のデータを前にして
途方にくれた事はないだろうか。
 
この量が何億、何兆と際限なく増えていった時、
最後に頼りになるのは分類技術だ。
 
しかし分類とは何だろう。
 
それは、何らかの基準を元に複数のデータを束ねること。
そのためには束ねる根拠を見出さなければならない。
 
だから、分類とは何らかの根っこを見つける作業とも言える。
 
これこそ人類が太古の昔から脳を発達させて獲得してきた能力であり、
さらに進化させなければならない領域だ。
 
根っこを見つける作業とは、よくよく考えると、
先人たちが発見した自然の法則や
刻々と進化する人間や社会の法則に紐づける行為ではないだろうか。
 
つまり、数学やアルゴリズムなどの原則論や
人間の生理や価値観の解明に関わってくる
 
だから簡単ではない。
 
それを鍛えることが問われる時代なのだ。
 
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tom's eye 149. 一旦テキスト化社会で冷静になる人類

一昔前に比べると、電話の回数が激減している。
それだけコミュニケーションの方法が、
メールやチャットにシフトしているということだ。
 
メールやチャットの特徴とは、ファクトや自分の考えを一旦テキスト化して伝えること。
 
このような、言わば、「一旦テキスト化社会※」が訪れているわけだが、
                            ※筆者造語
「一端テキスト化」の効用として、
自分の感情の発散、発露を一拍置くことで、
全体に冷静になっている人類を感じる
 
職場、電車、外出時に皆、冷静なのはそういうことなのではないか。
 
一方で、生活全般で、感情の発露を押さえている個人は、
時に押さえられないこともある。
 
それが人間であり、
ちょっとしたことで切れる人、ネットでの容赦ない攻撃などが
そこかしこで多発している。
 
人間がインテリジェンス度を上げるってそういうこと?なのか。
 
ちょっとがっかりする部分もあると共に、
もっと健全な発散方法はないかなと思ったりする。
 
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tom's eye 148. AIによる点数化は何をもたらすか ​~AIが先行する将棋界から学ぶ

将棋では昔から振り飛車居飛車より不利と言われていたが、
その根拠としては、
最終勝率が居飛車より明らかに低いこと、
飛車を横に動かす一手分損するから などと言われていた。
 
その感覚は概ね正しかったわけだが、今はその根拠をAIが示してくれる。
どう示すかと言うと、一手ごとにその形勢判断を数値化して示すのだ。
 
つまり、序盤からの振り飛車側の不利度合いが、どの程度なのかを
知ることができるのだ。
 
実際の数値は、−100から−150くらい。
 
勝負のプロセスの中では、瞬時に自分の立ち位置を知ることができる
という大きなメリットがある。
 
これを産業社会に当てはめると何が見えてくるだろうか。
 
業務プロセスごとの成果や価値の可視化がAIによって進展されるならば、
例えば、知識産業における従業員のプロセスごとの働いた価値を可視化し、
評価に結びつけていく仕組みの開発が考えられる。
 
考えれば考えるほど、厳しい競争社会の到来の断面が見えてくる。
 
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